共働きやひとり親が増えたり、子供が安心して遊べる場所が少なくなったことから、学童保育や放課後クラブが増えています。
学童では、子供たちの遊びの場を提供していて、トランプやUNOなどの、よく知られているカードゲームやボードゲームも使われています。もちろん、トランプやUNOもいいですが、ここでは、1歩進んで、環境が学べるボードゲームをご紹介します。
- 『どうぶつの里』
- 『おさかなの海』
『どうぶつの里』は、学童の子供が里山の生き物が学べるようにという考えから、クラウドファンディングで制作されたカードゲームです。『おさかなの海』は、『どうぶつの里』の海版です。
この2つのカードゲームは、学童で楽しく遊べるだけでなく、生き物や自然について学べる効果もあります。
学童で活動されている指導員のみなさん、ぜひ、学童の子供たちと一緒に遊んでみませんか?
(カードゲームも含めてアナログゲームをボードゲームということが多いので、タイトルでは、ボードゲームとしています。)
ゲームのメリット
コミュニケーション力
学童の子供たちのコミュニケーション力を高めることができます。
アナログゲーム全般にいえますが、同じルールで仲間と一緒に、ワイワイ楽しみながら、ゲームをすることで、コミュニケーション能力を高められるでしょう。
ゲームは、言葉だけでなく、カードを出す、コマを動かすという行動で意思を示すことができるので、話すのが苦手な子供も一緒に参加してできるのがいいところです。また、『どうぶつの里』『おさかなの海』ともに、ルールがかんたんで、誰でも遊べます。
自然に対する興味
学童の子供たちの自然に対する興味を高めることができます。
特に、都市に生活している子供たちは、自然に接する機会がすくなくなっています。カードゲームで身近な生き物を知ることで、野外にでたときに、カードゲームで知った生き物に出会ったときに、自然に対する興味がでてくるでしょう。
たとえば、都市の公園にもやってくるシジュウカラをみたときに、
ただ「鳥がいる」と思うか、「シジュウカラが小枝をつついている」と思うかは、大きな違いでしょう。
カードゲームで生き物を知ることで、自然を深くみれるようになるでしょう。
環境に対する意識
学童の子供たちの環境に対する意識を高めることができます。
持続可能性が大きな問題になっている21世紀に生きる子供たちは、地球や環境に対して、しっかり意識を持っていることは大切です。
カードゲームで生き物の知ることで、環境問題のニュースを聞いても、地球のどこかで起こっていることでなく、自分が知っている生き物に起こっていることとして、自分にかかわることとして、ニュースが聞けるようになるでしょう。
学習という面では、どうしても、数学や語学やなど、職業につき、稼いでいける能力を高めることに意識がいきがちです。せめて、遊びでは、環境や自然を学べるゲームもやって欲しいと思います。
どんなゲーム?
『どうぶつの里』は、里山の生き物を生息地や食べる食べられる関係を考えながらつないでいきます。
カード右側の分類マークとカード左側のエサマークが位置と色をあわせてつないでいくので、生き物が詳しくない子供たちも色を合わせながらカードをつないでいけます。
ゲームは、まず、5枚の手札を配ります。生息地とエサを考えて順番にカードをつないでいきます。色がついたカードをだすと、カードを流して新しいカードをだせます。カードが出せないときに山札からカードを引きます。順番につづけていき、手札が最初になくなった人が勝ちというルールです。
いきなり子供たちで説明書を読んで遊ぶのは難しいかもしれませんが、何回か、大人とゲームをやってみれば、すぐに子供同士でもあそべるようになるでしょう。UNOのようなゲーム感で遊べます。
博物学的な興味が強い子は、何度も繰り返しやりたがることもあります。
『おさかなの海』は、『どうぶつの里』の海版で、同じルールで海の生き物が遊べます。
ぜひ、みなさんの学童にも置いていただければと思います。