『プロジェクト・デザイン・パターン カード』は、株式会社クリエイティブシフトが制作した、企画のコツが学べるカードです。
このカードは、「パターン・ランゲージ」という手法を使って制作されています。「パターン・ランゲージ」は、もともと建築の分野で住民参加のまちづくりのために考えられた知識の記述方法で、現在では、ソフトウェアの分野にも取り入れられているそうです。
具体的には、良く実践できている人たちに、どう認識し、判断し、行動するかをインタビューで掘り起こし、類似性をみつけながら抽象度を上げることで、「勘」「ノウハウ」「経験則」と呼ばれる実践知を人に伝えることができる言葉にしていきます。
『プロジェクト・デザイン・パターン カード』では、魅力的な空間を生み出しているUDS株式会社の創業者・会長である梶原文生氏から慶應義塾大学SFCの井庭崇研究室のメンバーが聞き出した企画のコツを32のパターンにしています。
使い方
- A 自分の感覚
- B 整理と編集
- C 他者からの学び
- D 規格の要
- E アイデアの整理
- F アイデアの深化
- G 企画のつくり込み
- H 企画の強化
- I 自分らしさをつくる
- J パートナーとの関わり
1.分析し、傾向を見る
パターンカードをみて、実践しているかチェックします。
32のパターンをA~Jの10項目にした10角形の経験チャートに、実践している数で書き込みます。
そのチャートをみて、どんな経験が生きていて、他の人と違う傾向があるか考えます。
2.みんあで経験を話し合う
自分が「これから取り入れたい」と思うカードを選び出し、みんなに見せます。
すでに実践している人がいたら、具体的な工夫の仕方や考え方を聞いてたりしながら、経験を交換し、対話します。
3.目標を決める
パターンカードを「実践している」「少し実践している」「実践していない」に分けていきます。
「実践している」までいっていないパターンカードから「取り入れたい」1枚を今後の目標に決めます。
体験した感想
個人的に、アイデアを考えたりするのは好きですが、アイデアを出す楽しいところで止まっていることを思い知らされました。実際に企画を実現させる人は、それを実現させるために、考えを巡らせているのだな~と感じました。
たとえば、どの要素が加われば企画が成り立つか「仮組み把握」してみたり、絶えず「どうやるか」を突き詰めて考えいてます。企画を実現させる執念みたいなものがカードからも感じ取れました。
また、いい企画を考えるだけでなく、企画をとおすために、かなりのエネルギーを使っていることがわかりました。クライアントがアイデアを盛り込んだり、選んだりする「愛着が生まれる余地」をつくっておくことや、企画を相談するタイミングや順番を考えるなど、企画を実現するためのアイデアがパターンとしてわかりました。
企画を考える方々は、自分の得意なところ、抜けているところなど把握でき、いちど試してみる価値があるでしょう。
入手方法
Amazonで購入できます。
また、「パターン・ランゲージ」でつくった、創造的な学び方のヒントになる『ラーニングパターンカード』創造的なコラボレーションのヒントになる『コラボレーションパターンカード』など様々なパターンカードが制作したクリエイティブシフトのサイトで紹介されています。
『プロジェクト・デザイン・パターン カード』アマゾン販売ページ
エコロジカル・シンキング カード
アイデアを創発する目的で、生物の行動や特徴をカードにした、『エコロジカル・シンキング カード』を販売しています。
アイデア発想や企画に興味を持たれている方は、生物の考え方をご自身の活動に応用できるこのカードを、ぜひ、お手に取っていただければ幸いです。