· 

Project WILD(プロジェクト・ワイルド)

プロジェクト・ワイルドとは?

アメリカのWREEC(西部地域環境教育協議会)が1980年代から学校教育向けに開発した環境教育プログラムです。

日本では、1999年から一般財団法人公園財団が日本語化してプログラム展開しています。養成講座を受けた指導者が日本だけで2万人以上いる環境教育関係者では、よく知られた環境教育プログラムです。

 

プロジェクト・ワイルドのイメージ

プログラム内容

フィールドや教室で実施できるプログラムです。

幼児から高校生まで年代に合わせた、多様なプログラムがあります。テキストには、プログラムごとに目標・準備・進め方が丁寧でわかりやすい解説があります。

参加者が主体の体験型学習で、ゲーム形式のプログラムもあり、興味を持って参加できます。グループ作業やプレゼンテーションも多く、参加者の合意形成、コミュニケーション能力や発表能力を使います。指導者が答えを提示するのではなく、 参加者に「なぜ?」という疑問を喚起させ、参加者自らが考えて取り組むようなプログラムです。

 

プログラム、アクティビティの例(オー・ディア)

子どもたちが、動物のシカと、シカ生きていくために必要な要素、食物・水・隠れ家の役割に分かれて、体を動かしながら、シカが要素を選びとっていきます。

何度も繰り返し行い、シカの生息数や要素の変動などに注目して、生態系を勉強していきます。

 

 

プロジェクト・ワイルドの実施イメージ

仕組み

 

・エデュケーター(一般指導者)

エデュケーター養成講座に参加し、資格を取得すると、テキストがもらえ、一般指導者として、プロジェクト・ワイルドのアクティビティを実施することができます。

 

・ファシリテーター(上級指導者)

エデュケーターを取得して、ワークショップ、イベント、授業などを実施する経験をした後、ファシリテーター養成講座に参加し、資格を取得すると、エデュケーター向けの養成講座を実施することができます。

 

プロジェクト・ワイルドの仕組み
Project WILDウェブサイトより引用

テキストの種類

・本編

陸上動物やその生息地、生態系を含めた自然環境保全の大切さを学ぶプログラム

 

・水辺編

海・川・湖沼など、水域を生活圏としている水棲動物を通して、自然環境保全の大切さを学ぶプログラム

 

・鳥編

日本の野鳥を題材として、鳥について学びを深めていくプログラム

 

・幼児編(Growing Up WILD)

生き物を通して、自然の中で子どもたちの感性を引き出していくプログラム

 

・サイエンス&シビックス編

野生生物に対する人間活動の影響について調査研究し、地域社会の仕組みを知ることを通して、持続可能な環境保全について学びを深めていくプログラム

 

プロジェクト・ワイルドのフィールドイメージ

体験した感想

本編と水辺編のエデュケーター養成講座に参加しました。日本では先生が生徒に教えるようなスタイルのものが多い印象ですが、アメリカで開発されたためか、体験できるプログラムになっていて、みんなで楽しくワイワイしながら学べました。「オー・ディア」「みんなのトンボ池」など、いくつかの代表的なプログラムを体験しましたが、テキストには、ものすごい数のプログラムがあるので、対象の年齢やフィールドやテーマなど、自分が実施したい条件にあうようなプログラムをみつけることができると感じました。

受講方法

環境教育で何かやってみたい!と考えている方には、まず、受けてみることをお勧めするプログラムです。

全国各地で定期的にエデュケーター養成講座を実施しています。新しい情報は、Project WILDのウェブサイトで案内していますので、ぜひ、チェックしてみてください。

 

プロジェクト・ワイルド(Project WILD) ウェブサイト